大阪府藤井寺市 池田医院 内科・胃腸科・循環器科・小児科・皮膚科・糖尿病専門外来・胃がん、大腸がん検診・往診・在宅医療

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池田医院のよく見られる疾患について
食後高脂血症とは?
最近「食後高脂血症」が注目されています。「食後高血糖」という言葉は一般的によく知られるようになりましたが、空腹時の高血糖は心血管障害の大きなリスクであることは周知されるようになりました。食後高脂血症では健康な人に比べ心筋梗塞などの心臓病などになる危険性が約3倍になることがわかっています。その原因は脂質の多い食事をとると、小腸から吸収されて、血液中で悪い脂質も増加します。健康な人では、食後数時間で悪い脂質が減っていきますが、「食後高脂血症」では下の写真の白い部分のように、いつまでも血液中に残っています。脂質異常症だけでなく、肥満やメタボリックシンドロ-ムも合わせもっている人は、食後高脂血症になる危険性が高くなります。脂質の多い食品を避けてバランスのよい食事と適正な食事量を心がけましょう。
 
 
コレステロ-ルはどこから来るの?
血液中のコレステロ-ルは肝臓で合成されて作られるものと、小腸で食事などから吸収されるものの2つがあります。コレステロ-ル値はこの2つから成り立っています。小腸は胃の次あって消化と吸収を行う大切な器官です。食べ物に含まれるコレステロ-ルもここで吸収されます。コレステロ-ルの多い食品を過剰にとると、小腸からの吸収が増え、血中コレステロ-ル値は上昇します。そのため食事の管理は非常に重要です。卵などの高コレステロールの食品に偏らないことや、コレステロ-ル値を下げる働きを持つ食物繊維を積極的に取るなどバランスのよい食事が求められます。日本人のコレステロ-ル摂取は年々増加傾向を示しています。小腸でのコレステロ-ルの吸収メカニズムも示しました。
食後の悪い脂質が血管を傷つける。
脂質をたくさん含んだ食事を摂ったり、食べ過ぎたりすると、血中の悪い脂質が急激に増加して、血管の内側の壁を傷つける原因となります。内側が傷つくと、壁の隙間に悪い脂質が入り込み、たまっていきます。これが動脈硬化の始まりでこの状態が続くとさらに動脈硬化が進んで虚血性心疾患や脳血管疾患が起こりやすくなります。特に肥満やメタボリックシンドロ-ムの人は持っていない人より小腸より吸収される脂質の量が増加するため、食後の脂質も増加しています。
 
治療
脂質を下げるには食生活の是正、適正体重の維持、運動量の増加が柱になることは間違いありませんが、脂質が改善を得られぬ場合は薬物治療も考慮されます。コレステロ-ルの薬物療法のエビデンスはスタチンという薬が多く持っていますが、最近コレステロ-ルの小腸よりの吸収を阻害する治療薬もあり、脂質異常症の治療も幅が広くなってます。コレステロ-ル値を十分に下げることにより動脈硬化の改善も期待されるという報告もあります。本内科での頚動脈の超音波検査にて進行した動脈の肥厚とプラ-クを伴う症例の写真を示しました。

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