大阪府藤井寺市 池田医院 内科・胃腸科・循環器科・小児科・皮膚科・糖尿病専門外来・胃がん、大腸がん検診・往診・在宅医療

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池田医院のよく見られる疾患について
頚動脈エコ-(IMTとは?)
メタボリックシンドローム(内蔵脂肪症候群)と深い関係がある動脈硬化は自覚症状がほとんどなく、突然命にかかわる心筋梗塞や脳梗塞の発病につながるケ-スが少なくありません。動脈硬化大半の検診では測定項目に入っていないので、動脈硬化をチェックする手立てとして頚動脈エコ-検査が注目されています。
動脈硬化進行度の指標
頚動脈エコ-は機器を首に当て血管壁の厚さ(中膜内膜複合体=IMT)や血管内プラーク(血管内が詰まる原因となるふくらみ)を調べます。画像として状態を確認することができ、放射線の被爆もありません。権威のある専門家は心臓の血管の状況を知るには侵襲的な検査をすることが必要になり、全身的な動脈硬化の進行を予測するのに頚動脈の血管を調べるのは簡便でかつ安価でわかりやすく患者さんの負担少ないと言われています。米ハーバード大学のグル-プが数千例の症例を基に頚動脈壁が厚いほど心筋梗塞や脳梗塞の発症する率が比例して高まることを示した論文が約15年前に発表されて以来、頚動脈エコ-検査が動脈硬化の進行度の指標として世界的に認知されています。
 
IMTとは?(IMTの評価)
IMTは(内膜中膜複合体・Intima-Media thickness)頚動脈血管壁内腔側の表層を構成する内膜と中膜を合わせた厚みを示します。動脈硬化の進展に伴って肥厚することから、動脈硬化性ハイリスク患者のスクリーニングおよび脂質異常症、高血圧症、糖尿病、危険因子が複合したメタボリックシンドロ-ム(内蔵脂肪蓄積)、喫煙者、等の生活習慣病における治療効果の指標とされています。IMTは非侵襲的で簡便な頚部動脈超音波検査により計測でき、総頚動脈(IMT-max)、頚動脈洞・頚動脈分岐部(IMT-Bmax)、内頸動脈(IMT-max)各領域でプラークを含む最も肥厚した部分の最大値をMAX-IMTとします。mean-IMTの代表的な測定法は総頚動脈の近位部(体表側)及び遠位壁それぞれの最も肥厚した部分とその両側1cmの各3点の合計6点を平均します。IMTの正常値は1・0mm以下とされ、1・1mm以上異常肥厚と診断します。IMTは健康成人であっても加齢に伴って肥厚するため、評価の基準値は年齢別に設定されています。IMTの測定は患者への負荷が少なく、画像で視覚的に説明できるため、治療の動機づけにも有用性が高いです。
 
生活習慣病と頚動脈エコ-検査
動脈硬化の要因には内蔵脂肪の蓄積、高血圧、脂質異常症、喫煙、糖尿病(食後高血糖)が主な危険因子で日本のある病院でのデーターでは危険因子を3つ持つ場合ほとんどの人が20代後半から、30代前半で頚動脈エコ-で進行した血管病変のプラーク があることが分かり、危険因子が複合したメタボリックシンドロームの早期の段階で予防に取り組み改善が望ましいと思われます。頚動脈エコ-検査は危険因子が重なる場合は20代後半から年に1回くらいするのがよいと言われています。他に動脈硬化の検査として、PWV,ABIも併用して管理することがよいのではないかと思われます。
動脈硬化度の検査参照
根本的な問題
20代でプラークが現れる人は子供の頃からの食事内容の影響が大きいと言われ、食の欧米化が懸念されると言われています。動物性の油の多い食生活(ファストフード等)の回数を少なめにして、子供の好きなピザやハンバーガーも食事の時間を確保して、量を取り過ぎないようにする。週の半分は大豆や魚を中心としたメニュ-にすることを習慣付けることが保護者にアドヴァイスされます。(食育の確立)本内科の頚動脈エコ-の1例を提示しました。79歳女性でプラークがあり、30%の頚動脈の狭窄を分岐部に認めました。

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